これは、現実のお話です。
まだ幼いお子さんをお持ちの方には、これを知らないで、気づいた時にはもう遅かった・・・となって欲しくないなと常々思います。
首都圏では、5人に1人が中学受験する時代です。
受験を勝ち抜き名門進学校への切符を手に入れた家庭が「勝ち組」だと誇らしげになれるのは5月まで。
多くの親がそこで崖っぷちに立たされます。
5月は中間テストがあります。
小学校ではトップクラスでも、中学では200人中180番という成績で親は愕然・・・。
真ん中より下は、「落ちこぼれ」「負け組」と感じるのです。
概ね下位3分の1の成績の子は、その後成績が変わることはほぼありません。
それでもほとんどの親は、「何とかついていかせよう」と慌てふためき、必死になって塾や家庭教師を探し始めます。
下位の子は、コンプレックスを抱きがちです。
中高一貫校なら親子共に地獄の6年間となるのです。
それでも、6年間学校に通えたら良いのですが、中には不登校になるケースも少なくありません。
受験を勝ち抜いたとしても、その先も勝ち続けなければならない。
それが勝ち組教育です。
親も子も「脱落したら負け組」という恐怖に取りつかれ、方向転換できなくっています。
いずれ挫折はやってきます。
30歳を越えても「どうしても東大に行く」といって聞かない子。
学歴は立派なのに30歳を越えても就職せずに「司法試験を受ける」の一点張り。
考えるだけでも恐ろしいですね。
でも、現実に起こっているのです。
「首都圏の話でしょ?」
「地方ではそこまでひどくはないよね」
と思っている親御さん。
岡山の進学校でも上位校は同じです。
当然、学年の半分は必ず「成績が真ん中より下」になります。
ママ友に学校の様子を聞かれると、
「〇〇中学に通っているけど大変なのよ」
「〇〇高校に一応通っているけどね。出来はよくないの。」
などと謙遜しているように聞こえるかもしれませんが、事実を言っているまでです。
勝ち組教育に振り回されない親がある意味「勝ち組」なのだと思います。
そして、「勝ち」や「負け」にとらわれず、幼い頃からの本質的な算数教育を続け、結果的に行きたい学校に行けるようにするのが「算脳トレ」や「論理トレ」なのです。
反復プリントで磨いて、テストで良い点を取ることだけに重きを置いている幼児・低学年指導も、結局は「勝ち組教育」に繋がっていくと思っています。