人間の脳には右脳と左脳があります。
左脳は主に言語表現や論理的思考をつかさどり、分析的な役割をします。
右脳は主にイメージの認識や空間把握、直感やひらめき、想像力をつかさどり、情緒的な役割をします。
脳の発達でみると、男の子は男性ホルモンの影響で成長ホルモンが抑制されるため、男の子のほうが女の子よりも脳の成熟が遅いことがわかっています。
女の子は左脳が早く成熟し、男の子は右脳が早く発達していきます。
そのため、女の子は言語能力に優れ、器用で要領がよく、男の子は一つのことに集中して取り組み、図形や空間認識が得意な傾向があります。
もちろん、得意不得意は個人差によるものが大きいですが、男女の脳の発達の特徴を理解しておくと、子どもの能力を無理なく伸ばせます。
男の子はたくさんしゃべらせる
男の子は左脳の発達が女の子に比べて遅いので、男の子こそオープン・クエスチョンで質問してたくさんしゃべらせて、大人は聞き役に徹します。
言いたいことを伝えられるのは、言葉ではなく論理です。
論理を理解する土台を育てるには、子どもが文章を最後まで話し終えるように促すことです。
女の子は自信をつけさせる
女の子は男の子に比べて、左右の脳がバランスよく発達するので、器用です。
そのため、そのバランスを崩さないように失敗を避け、周囲の期待に応えようと生真面目に頑張りすぎる傾向があります。
女の子には、まず家庭を「何でも話せる場所」にして、スモールステップで成功体験を積ませると自信を付けられます。
女の子でも十分に自信がついて、リミッターが外れれば、柔軟で型破りな発想が生まれてくるようになります。
先入観を押し付けない
男女別学の方が共学よりも成績が良いだけでなく、自己肯定感にも良い影響があるという調査結果があります。
「男子は理系、女子は文系」といった先入観を押し付けられないことなどが理由として挙げられます。
男女の脳は、発達の速さに差はあるものの、世間で通説として言われているほどその差はまだ明らかにはなっていないようです。
「男の子(女の子)だから・・・」というのではなく、その子の個性を損なわないように成長を見守ることが大切です。