こんにちは。講師の小川です。
「本気になる」って、口では簡単に言えますが、実際は、大人でも難しいときはないですか?
今、受験勉強真っただ中の、中3の子(Aくん)の話をします。
Aくんは、ほぼ毎日塾に来て、塾長から与えられた課題や、学校の宿題、自分にとって足りないと感じる教科(単元)の克服を頑張っています。
本人も、「本気で取り組んでいる」と思っているようでした。
しかし、私たち講師や保護者の方から見ると、もっとできるのではないか・・・と感じることも多々あり、もどかしい思いをすることもありました。
Aくんが、いざ受験の日。
本人は完璧に仕上げたと自負するところがあったようですが・・・
英語の長文読解が納得いく結果にはならなかったそうです。
翌日も受験2日目がまだ残っています。
Aくんは、家に帰ると直ぐに塾に向かい、翌日に向けて英語の長文読解の勉強を、塾が閉まる時間までしていました。
その子にとっての「本気」は、まさしくこの数時間だったのではないでしょうか・・・。
何かを掴んだAくんは、家に帰ると、「長文読解のコツを掴んだよ!時間も短縮できるようになったし、ミスも無くなってきた。明日は大丈夫な気がする!!・・・・・・でもね。よく考えたら、塾長が教えてくれていたことだったんよ(笑)だから、もう一度、塾のノートを確認してから寝るから。」
と、目をキラキラさせて話をしたそうです。
そして、翌日の入試は、「やり切れた!」とお母さんに話したそうですよ。
まだまだ「本気」になれていなかった時期には、塾長の大切な話も素通りしてしまったことも、いざ「本気になる」と、自ら気づき、そして、塾長から教えてもらったことを振り返る余裕も出てきたのでしょう。
私たち大人は、簡単に「本気でやってるの?」と抽象的に言ってしまいがちですが、本気にさせるためには、本気にさせる環境と目的・目標が必要だということを、その子を通して、私も学びました。
そして、「本気になる」ことを、体験できた子は、もう周りが何も言わなくても、誰の目から見ても、いつも「本気で頑張っている」子になれるのです。