子どもの勉強やお手伝いを褒めることは、「やればできる」という気持ちを育むためにはとても大切です。
しかし、現実には褒めてばかりというわけにはいかず、改善して欲しいことも色々出てきます。
では、どうやったら改善すべき点を効果的に伝えることができるのか。
ポイントとなるのは「フィードバック」。
フィードバックとは、どんな行動をしてどんな効果がもたらされたのかを具体的に伝え、振り返ってもらうアドバイスです。
フィードバックの手法で、PNP法というものがあります。
PNPは、「ポジティブ・ネガディブ・ポジティブ」の略です。
つまり、ネガティブなフィードバックの前後に、ポジティブなフィードバックをするのです。
まずは、具体的に何が良かったかを「褒める」。
次に、「改善点」を伝える。
そして、もう一度初めの「褒める」を繰り返すか、別のことで「褒める」。
最も大切なのは、真ん中の「改善点」です。
どんな方法で、何をすればいいかを具体的にわからせてあげることが必要です。
一方的な押し付けではなく、問いかけながら、子どもが自分なりの結論を導き出せるまで付き合います。
それから、言葉の使い方ひとつでも子どもの行動は変わります。
PNP法を使った例を挙げますね。
例1:
「今日は漢字の宿題を頑張ってすごいなと思ったよ」(褒め)
「でも嫌いな算数はいつも後回しだよね」(改善)
子「ご飯の後に勉強するから眠くなってやる気が出ないもん」
「でもやる気が出ないなんて言ってたらダメでしょ?」
「でも、漢字の宿題はよかったよ!」(褒め)
どうですか?
子どものやる気が出ると思いますか?
改善点を伝えるのに「でも」「だけど」を使うと子どものやる気を失わせます。
それよりも「だから」もしくは「~ならどうかな」といった表現を使うと、子どもは前向きにとらえることができ、モチベーションアップにつながります。
では、先ほどの例の言葉を変えてみましょう。
例2:
「今日は漢字の宿題を集中して頑張ってすごいなと思ったよ」(褒め)
「すごいね。だからこの調子で算数も明日からできるかな?」(改善)
子「ご飯の後に勉強するから眠くなるからできない」
「だったら、時間を変えてみたらどう?」(改善)
子「ご飯の前にやろうかな」
「いい考えだね。きっと算数もすぐにできちゃうよ」(褒め)
もちろん、フィードバックだけでなく、少しでも改善が見られれば、すぐに褒めるようにしてくださいね。
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